「コモンセンス・ペアレンティング」という子ども養育方法の研修を結婚もしたことのない若造が受けてみた。
皆さんはコモンセンス・ペアレンティングという言葉を知っていますか?
ぼくのしている仕事柄、児童福祉についての研修を受けることがあるのですが、正直初
めて知った言葉でした。
コモンセンス=常識、ペアレンティング=養育と単純に和訳をすると「常識的な子ども
の育てかた」みたいなものでしょうか。
恥ずかしながらそれくらいの知識しかありませんでした。
1.コモンセンス・ペアレンティングとは
コモンセンス・ペアレンティング=アメリカネブラスカ州の児童施設(日本では(情短施設)に近い)が開発した子どもへの援助技術。
※情短施設(情緒短期治療施設の略)は現在では児童心理治療施設と呼ばれている。いわゆる、通常の児童養護施設よりも子どもへの支援が必要となる場合に入ることとなる。
◎特徴
子どもの問題行動を予防するところにあります。
2.具体的な理論
◎具体的なコミュニケーション
しつけでなくても誰もが家族間でのコミュニケーションをする際に、「ちゃんとしなさい」「しっかりしなさい」「静かにしなさい」などあいまいな言葉を使ってしまいがちです。
大人と大人やある程度成熟した思春期の子どもであれば理解できるでしょうが、
大人と未就学児との間のコミュニケーションだと子どもも理解できず、
大人も理解できない子どものことを理解できないという状態に陥ってしまうのです。
例:ちゃんとしなさい⇨大人の人と会った時はあいさつをしてね
具体的で描写的であることを大人が子どもに対して見せることが必要であるのです。
学ぶの語源は真似るというように、大人がしている態度や言葉遣い、行動をよく観察し
て同じように外の世界に対して働きかけてみる。
次の項で話す内容ではありますが、その働きかけた結果が子どもにとって良い結果にな
ると、子どものした行動の頻度や回数は多くなっていき、逆も同様な結果になるので
す。
◎良い結果、悪い結果
自分がした行動が良い結果になるか悪い結果になるかによって、
同様の行動をするかしないかが決定づけられてしまうのです。
古典的な実験にもハトがボタンの近くに行くとエサが出るような仕掛けを作っておき、
最終的にボタンを押せばエサが出るように学習させることができます。
これは、ボタンを押すという行動をすることによってエサ(良い結果)があらわれるため、ボタンを押す行動の頻度が多くなるというものです。
犬を飼っている人であれば、しつけを行うときに同様のことをやっているでしょう。
子どもがしている悪い行動を減らしたいのであれば、子どもがしたいことをできなくす
ればいいだけですが、アドリブでするのではなくて、ある程度ペナルティを決めておく
必要があります。
これらの方法以外にもいくつかありましたが、実際に体験の中で使用してみる方が「な
るほどな」と気づくことができるでしょう。
コモンセンス・ペアレンティングについてのさわりを勉強させてもらっただけなので、
全てを理解できたわけではありませんが、実際に子どもの養育で課題にぶつかったとき
に思い出すことができればいいだろう。
発端は情短施設で開発された援助技術であったが児童養護施設だけでなく、教育現場、
特に小学校で子どもたちに教育をしている先生方に勉強してもらいたい。子どもがなぜ
授業中に問題行動をしてしまうのか。なぜ校則を破ってまでしたいことがあるのかの
背景がわかってくるような気がするだろう・・・。
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