小説「コンビニ人間」からみる人のあり方
こんにちは。土曜日の朝は「休日何しよう」とか「3連休だし遊びに行くか」「県外に
旅行行こう」と思って
いる人もいるでしょう。
ちょっと待ってくださいよお〜!
3連休は観光地に行くと人がわんさかいるし、なんたって気温が40度近くに達している
場所だってあるんですよ。そんなところにわざわざいきたくないなと思っているあなた
に、ぼくが最近読んだオススメの本を紹介したいと思います。
紹介する本は村田沙耶香さんが書いた
「コンビニ人間」
https://www.amazon.co.jp/コンビニ人間-村田-沙耶香/dp/4163906185
という小説になるのですが、
2016年に芥川賞を獲得したためご存知の方も、もう読まれたという方もいるでしょう。
そんな今更になって読んだのですが…内容がよかったので、ぜひ興味を持たれた方には
読んでもらいたい本になっているので紹介させてもらいます。
150ページほどしかなかったので個人的には軽くて読みやすかったです。
コンビニ人間 村田沙耶香
— りょうた (@hryota1106) July 13, 2018
150ページで一般的な小説よりもライトで読みやすい。だからといって内容は、他の世界で生きようとしてもコンビニ以外では生きていけない、そんな「普通」ではない女性と「普通」である人々との違いから真の居場所を再認識する、タイトルより深い物語になっていました。 pic.twitter.com/yCcXAQ2fc4
1.ストーリーについて
主人公はヒロインの30代半ばの古倉恵子という人物。
彼女は、コンビニのアルバイトとして18年目を迎えており、
つまり正規職員ではなくアルバイトであった。またプライベートでも生まれてこのかた
恋愛というものを経験したことがなく、
昔から普通の人が考えもしないような解決法や対人関係の取り方をしていたため学生時
代は変人扱いを受けてきた。
しかし、彼女としては正しいと思っている方法で行動をしているのになぜ怒られたりす
るのだろうかと疑問は抱いていた。
年齢を重ねるうちに普通でいることが周りを安心させると思い、
普通である彼女の妹からあるべき姿を学んでいたのだった。
そんな日常がある一人の中年アルバイトの採用から一変していき、彼の持つ「普通」を
毛嫌いする思想とそれに影響を受けていく彼女の姿、最後には彼女自身が望むべきとい
うか落ち着くべきところに着地する物語となっている。
2.読後の感想
この小説でぼくが一番共感しつつ印象に残ったのが、
- 世間一般からは普通と思って無意識かつ強制的に押し付けている価値観がある一定の人々を苦しめているということ。
- 社会的に弱い立場にいる人は生きていくために仕事を選ぶことができないということ。
の2つでした。
まず、この物語では彼女が世間とは「違う」ということがキーになっていて、
具体的には学生時代にクラスメイトが喧嘩をしているときに誰かが止めなければいけな
いと判断を下した時に、
その解決方法として力のある先生に介入してもらうのが良いと考えていたが、
彼女だけスコップで殴って解決したというエピソードがあった。
また、恋愛経験なしで結婚もせずアルバイトを何年もしている彼女をみて友人の旦那が
不審に思って問い詰めるというシーンもありました。
以上のことから、特に結婚や仕事については「恋愛をして結婚をしなさい」「ちゃんと
給料が稼げる会社に入って仕事をしなさい」と世間という個人では太刀打ちできないよ
うなモンスターに価値観を強要されているのです。
相手の価値観や考え方への強制的な干渉ほど身勝手なことはないでしょう。
また、彼女自身コンビニで働きたいという気持ちがある一方で、一般的な就職活動も経
験はしていますが受からない…。
このように仕事ができる人がいるということは、全くではなくともできない人がいる。
多分彼女は空気を読めなかったり、限定されたこだわりという行動から発達障害のよう
な特性を持っているのではと思われますし、
それを理解できずに普通を強制しようとしているんだろうと思いました。
以上のことは個人的な見解であって特に印象に残ったものを列挙したため、解釈の違い
等があったらご指摘お願いします。
あなたはこの本を読みたいと思ったでしょうか?